ハイレバレッジ?ローレバレッジ?レバ何倍でトレードすれば良いのか

現在のFX取引は最大レバレッジが25倍に規制されています。

以前は200倍の業者が多く、中には400倍の業者もいました。その時代を知る人たちからしてみれば「レバレッジが低すぎるから、FXは投資妙味が減った」のかもしれません。

そもそもレバレッジ○倍と言われても、初心者の方はイメージしづらいでしょう。今回はそんな方のために、レバレッジは何倍でトレードしたほうが良いのか、考えてみました。

レバレッジをきかせるメリット・デメリット

レバ何倍でトレードするかを考える前に、まずはレバレッジをきかせることで生じるメリットとデメリットを知ったほうが良いですね。

メリット

メリットは、投資効率が良いことです。レバレッジをきかせるほど、少額の証拠金でトレードできます。また、同じ利益幅の場合、レバレッジが高いほうが利益率は高くなります。

例えば、1ドル=100円の時に、10万円の証拠金で1万ドルの取引をしたとします。100万円分の取引を10万円の証拠金でトレードするので、この場合はレバレッジ10倍です。一方、50万円の証拠金で1万ドルの取引をした場合は、レバレッジ2倍になります。

1円幅の利益を出した場合、利益は1万円になります。これはどちらも同じ。でも、利益率で考えると、レバ10倍の場合は10%、レバ2倍の場合は2%と大きく異なります。

同じ証拠金額でトレードした場合はどうでしょう?50万円の証拠金で取引する場合、レバ10倍では5万ドルのポジションを持てます。レバ2倍では上記例のとおりで1万ドルですね。この場合、1円幅の利益を得られたら、レバ10倍は5万円の利益、レバ2倍では1万円の利益になります。

ローレバレッジよりも少額でトレードできたり、高い利益を得られる。このような投資効率の良さがハイレバレッジの大きなメリットです。

デメリット

デメリットはリスクが高くなること。ハイリターンを得られるメリットの裏の部分ですね。

上記の例の利益と損失を入れ替えれば容易に想像できますが、ハイレバレッジのほうが損失額や損失率が高くなります。

また、レバレッジが高いほど、損失後の挽回がきつくなります。2%の損失を挽回するには2%の利益で良いですが、10%の損失の場合は11%の利益を出す必要があります。連敗するとその時点の証拠金に対して23%の利益を出さないと元に戻りません。

しかも、レバレッジは25倍までとなっているので、「負け続けてもハイレバレッジで取り返せる!」と思っても、そうはいきません。レバ規制のせいで、ちょっとずつポジションを減らさないといけなくなり、最終的にポジションを持てないレベルに……。

ハイレバレッジのデメリットは、ハイリスクになることで、結果的に計画だったトレードができなくなったり、最悪のケースでは為替市場から撤退しなければいけなくなることかなと。

レバレッジは何倍程度が良いのか

では、レバレッジは何倍程度が良いのでしょう?厳密に○倍が正解、とは言えません。なぜなら、利食い・損切りの設定との兼ね合いで変わってくるからです。

上で説明した例では、利益・損失幅を一定にしていましたが、トレードスタイルによって異なります。長期でトレードしている人は数円幅になるでしょうし、超短期でトレードしている人は10銭程度でしょう。

完全なる正解はないものの、それぞれのトレードスタイルに対して、レバレッジはこの程度にしておいたほうが良いという考え方を紹介します。

長期トレードの場合

スワップ運用のような長期トレードの場合は、できればレバレッジ1〜2倍3倍は高すぎるかもしれません。

1ドル=100円の場合、レバレッジ3倍では100万円の証拠金で3万通貨の取引ができます。必要証拠金が12万円なので、ロスカットラインは約71円。ロスカットにはならないかもしれませんが、クロス円は1年で10円以上動いたりします。そう考えると、1回の取引で動く損益としては大きいと思います。

想定する取引スパンと同じ期間でどのぐらい動いたかを過去のチャートを確認してみると、決してレバレッジ1倍でもローリスクローリターンではないことがわかるかと。

短期トレードの場合

短期トレードの場合は、1回のトレードで想定する損益幅によってはかなりレバレッジを高くしても良いと思います。

例えば、レバレッジ20倍でトレードするとします。1万ドルの取引で証拠金は5万円ですね。1トレードあたりの損益幅を10銭で考えていれば、1回のトレードで証拠金が動く割合は2%になります。

(10,000ドル×0.1円)÷50,000円×100=2%

1回のトレードで口座残高が2%程度しか動かない。レバレッジ20倍でもハイリスクハイリターンではないと思いませんか?このように、短期売買の場合は、損益幅とセットで考えれば良いでしょう。短期トレードの場合は特に、レバレッジは結果論で、トレードあたりの損益率を何%以下に抑えるトレードをするかを決めることが重要です。

投資では3%ルールと言われます。この程度であれば、十分リカバリーができるからだと思います。同様に3%程度で考える場合は、以下の計算式で、どの程度の証拠金が必要かを計算すると良いです。

(取引数量×トレードあたりの損益幅)×100÷3

ただ、ロスカットルールには注意しましょう。上記計算式で必要になる証拠金を算出したとしても、最大レバレッジ25倍を上回ってしまうと、現在のルールではトレードできませんからね。

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